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新谷さん退任挨拶 [セブ島通信3月号]

新谷さん退任挨拶 [セブ島通信3月号]

3年間の活動を終えて

国際交流基金マニラ日本文化センター(セブ)

新谷 知佳

 3年という月日もあっという間に経過し、3月下旬に日本に帰国することになりました。セブ日本人会ならびに、セブ日本人商工会議所、セブ補習校のみなさまには、着任当初よりお力添えを賜り、誠にありがとうございました。みなさまの温かさ、実行力、ネットワークに何度も何度も助けていただいた3年間でした。当基金の日本語教育アドバイザーとして勤務する最初の土地が、セブで本当に良かったと思っています。セブの生活にもすっかり馴染み、気がつけば、眉毛をくいっと上げて返事をし、BBQにはPusoが一緒じゃないと落ち着かず、毎日毎日Messengerでたくさんのやりとりをするようになっていました。

 セブ地域における日本語教育は年々盛り上がりを見せています。これも、最大級の日比交流イベントであるセブ日本人会主催の盆踊り大会から、日々の対個人の小さな交流まで、セブ在住の日本人のみなさま一人ひとりのご尽力の賜物と心より感謝しております。2018年12月よりセブ日本人会に実施運営をしていただいている、JLPT(日本語能力試験)も受験者数が右肩上がりで増加しています。また、セブ各地で開催されているLanguage Exchangeイベントも大好評だと聞いております。図書館実施の無料日本語クラスに5,000人以上が殺到したとニュースになったこともありました。そして、今年2月に実施された第18回日本語弁論大会には予想を上回る応募者があり心のこもったスピーチの数々が披露され、各企業のみなさまの日本語教育への熱意と、社員のみなさまの努力が発揮される絶好の機会となりました。

 2019年4月からは外国人の在留資格が新設され、その資格を得るための要件の1つである、JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)というCBT方式で日本語能力をはかる新たなテストが始まりました。セブでも実施されています。日本国内では、日本語教師のの国家資格創設の動きも見られます。日本語教育を取り巻く環境が国内外で変わりつつあり、注目を集めています。その中で、今後さらなる盛り上がりを見せるであろうセブ地域の日本語教育支援に、引き続きご理解、ご協力いただければ幸いです。

 末筆ではございますが、みなさまのご多幸とますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。