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コロナ禍におけるフリー雑誌発行のお知らせ[セブ島通信7月号]

コロナ禍におけるフリー雑誌発行のお知らせ[セブ島通信7月号]

 日本人会会長 松田和人

2020年3月より、新型コロナウィルス感染症の影響は、セブ在住者の方々はもちろん日系企業の皆様におかれましても、生活の変化また多大な打撃を受けているかと存じます。

このような状況を受け、外務省が在外諸団体を通じた海外在留邦人・日系人への支援として「海外在留邦人・日系人の生活・ビジネス基盤強化事業」を実施することが発表されました。

初めに、この事業について簡単にご説明させていただきます。

1.海外在留邦人・日系人の生活・ビジネス基盤強化事業の趣旨
(1)新型コロナウイルス感染症の感染拡大により生活に支障が出ている海外の在留邦人・日系人を支援。

(2)在外の日本人会、日本商工会議所、日系人団体等を通じて、在留邦人・日系人コミュニティの感染拡大防止策やビジネス環境作り支援策を講じる。

(3)在外の諸団体から申請を受けた事業への助成を行う。

(4)広く在留邦人等が裨益するよう、事前の広報を積極的に行った上で、非会員が排除されていない事業を助成。

2.対象となる事業類型
(1)在留邦人・日系人の感染防止に係る啓発・情報提供事業。

(2)在留邦人・日系人の感染防止に係る啓発のためのマスク、消毒液等の配布及びPCR検査等の実施。
(3)在留邦人・日系人向けの健康相談等のホットラインの開設。

(4)感染拡大の影響を受けた日系企業や日本人事業者のビジネス環境作りを目的とした、在留邦人・日系人等を広く対象とするイベント等の事業。

この情報を総領事館よりいただいた際、在留邦人のために日本人会として、何ができるのかを検討いたしました。このような申請は、日本人会として初めての挑戦であり、まさに手探りで進めていきました。多くの方々よりご指導、ご助言をいただき、この度無事契約決定、契約締結の運びとなりました。

申請内容に関してもご意見を伺う中で、給付金のような現金支給を希望される方が多くおりました。しかしながら、対象とならない事業の例に以下のものがあります。

「当該団体から個人等に対して金銭(それに類するものを含む)や感染防止との関連性が低い物品の給付を行うもの。」

そのため、給付金の支給は断念せざるを得ませんでした。

PCR検査やワクチン接種の実施も検討しました。しかし、規制内容や最新情報が日々変更される中、接種会場での感染、ワクチンによる副反応への対応など問題が多く、実施をあきらめざるを得ませんでした。

そんなかで、このような声も多くありました。

「最新の情報は英語での発信で、よく理解できない」

「コロナ禍でどこのお店が開いているのか分からない」

「PCR検査はどのように受けれるのか?帰国に必要な書類はどこでとれるのか?」

皆様もご存じのように、コロナ前には数社のフリー雑誌が定期的に発行されており、気軽に必要な情報を収集することができていました。しかしながら、ロックダウン後はすべてのフリー雑誌が発行を中止しており、これまでのように情報を得ることが難しくなっています。

そこで、コロナ関係の情報を集約し、さらにコロナ禍で頑張っていらっしゃる企業やお店を応援できる雑誌の発行を企画することとなりました。情報誌は、紙媒体のみならず、デジタル版を発行することにより、より多くの在住者に必要な情報を届けることができます。さらにSNSを活用することにより、最新の情報を迅速に伝えることができます。

 次の柱はコロナ関係最新情報を発信するセミナーと、日本人医師によるオンライン医療相談会を開催し、同時にオンライン発信を行うことです。セミナーを開催することにより最新の情報を多くの人々に届けるだけでなく、コロナの影響により希薄になっていた、日本人同士の交流が実現します。

未だセブでは、 修正を加えた一般的なコミュニティ隔離措置(MGCQ)が継続されており、子どもや高齢者の外出が基本的には禁止されています。その中で、SNSへのアクセスが難しい高齢者が、情報収集ができ、困ったことを相談する手段を設けるために、現在ホットラインを開設中です。

セミナー会場および、オンライン参加者、ホットライン利用者に対しては、先述しました情報誌とともにマスクとフェイスシールドを無料配布します。また、情報誌設置場所での必要事項記入によっても配布が可能です。

ワクチン接種の必要性が高まる中、皆様に接種の機会をご提供できないことは非常に残念ではありますが、当会で出来る最大限の支援活動を行ってまいります。今後の情報に関しましては、引き続き日本人会フェイスブックで発信してまいります。

皆様のご参加を心待ちにしております。先を見通しづらい状況が続いておりますが、ご自愛のほど心よりお祈りしております。