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着任挨拶 [セブ島通信11月号]

着任挨拶 [セブ島通信11月号]

在セブ日本国総領事館

後藤聡

この度、在セブ日本国総領事館に着任しました後藤聡と申します。セブに到着したのは、8月7日ですので、こちらに到着して、早くも3ヶ月以上がたちました。

前職は、外務省国際協力局において、無償資金協力・技術協力・有償資金協力の事業管理。技術協力・有償資金協力に関しての関係行政機関の行う企画及び立案の調整、また、国際協力事業に係る事業関係者の安全対策の実施に向けた調整などを担当する部署に属しておりました。これまでの海外勤務については、イギリス、ロシア(ハバロフスク)、タイ及びイランにある日本大使館・日本総領事館で勤務してきていますが、フィリピンでの勤務は、初めてとなります。

セブには、2013年にフィリピン東方沖で発生した猛烈な台風第30号(ヨランダ)が、フィリピン中部のビサヤ地方に上陸し、暴風・高潮等により、死者6千人を超える甚大な被害をもたらしました。

当時、在留邦人数は、フィリピン全土で約17,0000人(うち中部のビサヤ地方で約2,700人),年間短期渡航者は約41万人おり、多くの邦人の方々の安否が気遣われました。そうした状況を受けて、日本外務省は、海外緊急展開チームをセブに派遣し、その一員として邦人支援オペレーションに参加しました。

特に、被害が大きいとされたレイテ島・サマール島では、台風通過後より通信手段が殆ど途絶したことから、レイテ州都タクロバン市にジャパンデスクを設置し、在留邦人の方々の居住地の戸別訪問を実施し、レイテ島及びサマール島の在留邦人133名全員の無事を確認しました。

セブ総領事館は、2021年1月1日に、それまでの領事事務所から総領事館に格上げされました。在セブ総領事館は、ビザヤ地方の16州を管轄しておりますが、セブに在フィリピン日本大使館の出張駐在官事務所が設置された1996年と比べますと、現在では日本との交流が進み、在留邦人で8倍以上の約3千人、日系企業数も4倍以上の約250社に増加し、日本との関係が一層に深まっています。

総領事館の格上げに伴い、領事サービスを如何により一層充実させるのかが課題です。フィリピン人の方々も含め多くの邦人の皆様から信頼される総領事館として、領事サービスの充実にとり組んでいきたいと思います。

昨年は、コロナウイルス感染拡大の影響が、人的交流や企業活動に様々なところに出て、邦人の皆様におかれては厳しい日々を過ごされたことと思います。

2021年に入って、世界的にもワクチン接種が進み、少しは通常の生活に戻れる見通しが出てきたように思われますが、総領事館として、こうした時こそ、邦人の皆様のお役に立てる、頼りにして頂ける存在になれるよう、微力ではありますが,力を尽くしていきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

2021年11月