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新年のご挨拶、安藤尚子[セブ島通信1月号]

新年のご挨拶、安藤尚子[セブ島通信1月号]

セブ島通信 2021年新年号

安藤尚子

令和3年、新年を迎え謹んでお慶びを申し上げます。

1年前、中国・武漢で新型肺炎が確認されました。日本政府は、9月8日に、コロナのワクチン購入のために、6,714億円の予備費を支出することを閣議決定しました。依然としてコロナ禍が続いています。当初は新型コロナウィルスがこんなに長く蔓延するとは誰も想像しませんでした。

通常のお正月は、海外旅行や国内旅行を楽しむ人、おじいちゃんやおばあちゃんに会うために実家へ帰省する家族、多くの休暇を楽しむ人で混雑する駅や空港が、今年はすっかり様変わりしてしまいました。

年末の新幹線(下り)の乗車率が例年は150%を超えるに対し、今年は駅のホームも閑散としているとニュースが伝えました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、国や自治体が移動の自粛を呼びかけ、多くの国民が意に反して予定をあきらめざるを得なかったのは悲しいことです。

田舎に住む親から「今年は帰って来なくていいよ」と言われたと言う友人も何人かいました。感染拡大が広がる都市に住む人にとって、田舎への帰省は、悲しい事にコロナウィルスを持ち帰る感染源とされるようです…

年末に以下の記事がありました。

「日経平均株価は3月中旬に1万6000円台まで下落しました。しかしその後、日銀やアメリカのFRB=連邦準備制度理事会などによる大規模な金融緩和や各国政府の経済対策の下支えもあって、厳しさが続く実体経済とかい離する形で株価の上昇が進みました。

その結果、日経平均株価のことしの終値は、去年の年末と比べて3787円55銭、率にして16%上昇し、年末の株価としては1989年以来、31年ぶりの高い水準で取り引きを終えました。」

この株価の終値を聞いて、株価が実態からかけ離れてると思う方も多いのではないでしょうか。ここ10年、各国どこも金融緩和から抜け出せていない状況を考えると株式に資金が流入するのは当然かもしれません。

不景気というより、業績が良い企業と悪い企業の2極化になっている。株価が上がっているが、リストラが増える。実際に多くの業種が影響を受けダメージを受けており、本当の社会的な危機はこれからかもしれません。

残念な事に、戦後の日本は天皇の御位は世俗化され、社会思想が唯物的権利主義へと堕落し、自国の安全保障はアメリカに依存しています。

これによって、日本の家族制度や利他の社会倫理、武士道のような利他主義、社会への献身的貢献文化は次々と破壊され、日本国籍を有しているが日本文化を知らない日本人が多くなりつつあります。それでも、神社のお祭りや行事、お正月やお盆の生活慣習が残されているので、かろうじて一部の文化は生き残っていますが、今回の新型コロナの感染拡大で、神社の祭りは中止され、お盆お正月には実家に帰省できず、家族の死に目にも会えないという状況です。子供や孫に会いたくない親はいません。

ましてやそれが遠く離れて暮らす子に会う、年に数回しか無い機会だとしたらなおさらです。高齢な親にとっては不憫な事です。現在の「新しい生活様式」で多くの人の生活が激変しました。このまま進めば、人と人と会うことができず、部屋に閉じこもりテレビから流れてくる情報だけを頼りに生きていくことになりかねないです。

そうなれば、情報を管理できる者がすべての人を管理・支配する構造が完成します。今こそ、テレビから流れる情報に振り回されるとこなく、コロナ騒動とは何なのか、冷静に考え行動することが求められています。