規制緩和とワクチン接種について [セブ島通信11月号]

セブ日本人会会長

松田和人

今年も11月になり、年の終わりも近づいております。私たちのいるフィリピンも感染者が減っており、各地で規制緩和が進んでいます。また日本も劇的に感染者が減っています。なぜこんなに減ったのかという話題もよく耳にします。このまま感染が落ち着いてくれることを願うばかりです。

まずは、現在のセブの状況について説明させていただきます。この1年半以上、いろいろな規制を体験しました。おそらく日本では体験できず、日本にいる方には話だけでは伝わらないことも多かったと思っております。

「規制緩和について」

コロナ禍での規制はいろいろあり、情報も氾濫しているため、本当の情報かどうか判断が難しいものも多いのが現状です。

最近の一番大きな緩和はフェイスシールドを着用しなくてよくなったことです。今まで公の場ではフェイスシールド着用が義務付けられておりました。買い物、銀行、タクシー、いろいろな場所でフェイスシールドがなければ入ることができず、いたるところでフェイスシールドが販売もされていました。きちんと着用すれば効果はあるのでしょうが、ほとんどの人が顔を覆わず、頭にのせているだけでしたので意味があるのだろうかと思っていた人も多かったはずです。

また、15歳未満の子供たちの外出制限も解除となり、保護者がワクチン接種カードを持っていれば、ショッピングモールに入れるようになりました。

先日、週末にＳＭのショッピングモールに行きましたが、コロナ前に近い活気を感じました。それから、驚いたのは犬を連れている人が増えたことです。以前からフィリピンもペットブームが来ていると思っていましたが、ショッピングモールにこれだけ多くの犬を見ることはありませんでした。

「ワクチン接種について」

私の体験も交えて書かせていただきます。私個人も元々はワクチンを打ちたくない派でした。ワクチン接種に関しても情報把握の難しさを痛感しています。ワクチンの是非に始まり、種類、効果や副反応、そして最近はブースターという3回目の接種を進めていこうという話まで出て、何が正しいのか間違っているのか未だにわからないことばかりです。

特にフィリピンではワクチン接種すると、ゾンビになるという噂が有名です。いろいろな理由があるのでしょうが、フィリピンでの完全接種率はまだまだ低い状況です。

しかし、フィリピンにおいては、ワクチン接種カードがなければ、飲食店での店内飲食ができない店が増えています。セブよりマニラの方が厳しいようです。仕事の打ち合わせに行って自分だけ入れないという可能性もあります。

また感染したときに重症化しないということは、間違えないという情報も今回接種を決定した理由の一つです。

フィリピンにおけるワクチン接種に私たち邦人はずっと心配をしていたことがあります。最初は外国人である自分たちがフィリピンで接種できるかということでした。次に種類を選べないということでした。

中国製のシノバックが多く、日本で認可されている3種類（ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ）がやはり良いという人が多かったです。またそれぞれのワクチンの保存温度（例えばファイザーであればマイナス70度での保存が必要）もフィリピンで可能なのかも心配していました。

そこでマニラ日本人会、マニラ日本人商工会議所から日本大使館に呼びかけいただき、フィリピン政府の協力のもと、マニラでの邦人向けのワクチン接種が行われました。

フィリピン全土の邦人が申し込むことができましたが、さすがにセブからマニラに行くのは難しいという声も多く聞きました。在セブ日本国総領事館がセブの行政へ協力要請をしてくださり、セブでの邦人向けのワクチン接種が可能となりました。

10月9日と30日にＳＲＰにあるＮＯＡＨコンプレックスという場所で開催されました。総領事館のご厚意でセブ日本人会も会場にブースを設置いただき、マスクやフェイスシールドをお忘れの方へのサポートや助成金で作成した情報誌や会報誌を配布しました。

9日には越川和彦駐フィリピン特命全権大使や今回の邦人向けのワクチン接種にご尽力いただいたフィリピン日本人商工会議所の小関事務局長も会場においでいただきました。約80名の方が接種されました。当日はセブ市、そして総領事館の方々がご対応いただき接種の方はとてもスムーズに行われました。

当初150名以上の登録があっていたそうですが、その後各自接種され、人数が減ったのだと思います。

私自身の副反応ですが、1回目の夜に39度の発熱があり、翌日まで38度台が続きました。翌々日の朝は36度台になっており、驚きました。接種後に発熱時の薬の服用も勧められていましたが、基本的に薬が好きではなく、ポカリスエットを飲んでいました。やはりワクチン自体は身体に良くはないと実感しました。逆に2回目はほとんど副反応がありませんでした。

この副反応も個人差があるので参考になるかはわかりません。ワクチン接種カードを取得しましたので、飲食店にも気兼ねなく行くことができます。

まだまだ世界的には感染が多い国もあり、また次の波がいつ来るかという話も出ており、安心はできませんが、セブ自体も少しずつ戻っていき旅行者が早く行き来できる日を願っております。

皆様もご自愛のほど心よりお祈りしております。