セブ島通信 Vol.146 2015年05月号へ戻る

第一回 ミス・ドリームコンテスト

大塚杏里

 2015年3月28日、セブ島で第1回MissDreamContestが開催された。 コンセプトは『美容の力が女の子の輝きを引き出す。その輝きが世界を変える』。 「すべての女の子が輝ける世界を目指して」を理念に活動する日本の女子学生団体BelaVirinoが、美容を通した国際協力を行うための第一歩として主催した、新しいタイプの国際協力である。 これはBelaVirinoメンバーが既存の国際協力に対して違和感を感じた事から始まった。 「自分たちにもできる、本当に意味のある支援とは何だろう…」 BelaVirinoメンバーは、自分たちを実際に救ってくれた「美容」というツールを用いて、国際協力に少しでも貢献できないかと考えた。 女の子にとって美容は、外見を整えるだけでなく、そこから自信や内面の輝きを引き出してくれる魔法のようなものである。 「可愛くなりたい」という女の子の思いは世界共通であり、そこに貧富の差は関係ないと考えた。 そこで、まず実際にセブの貧困地でメイクのワークショップを行ってみた。 すると想像以上に女の子たちは喜んでくれて、みんなみるみる笑顔になっていった。 美容の力を確信したメンバーは、「美容を通して貧困層の女の子の内面の輝きを引き出し、さらに、それを大勢の人に認めてもらえるステージを作ろう!」「そうする事で女の子たちは自分の可能性を信じ、自分自身の手で環境を変えていけるようになるのではないか。」と考えた。 そこからBelaVirinoは半年間、MissDreamContestに向けて駆け抜けてきた。 様々な企業やNPO団体のご協力のもと、無事出場者5人が決まり、3月にはメンバー全員が現地入りして顔を合わせた。  出場者の女の子たちは、初めはみんなとてもシャイであまり言葉を交わすことはできなかった。 しかし少しずつ取材を行い距離が近づいてくると、自分からスピーチの原稿を考えてきてアドバイスを求めたり、家に招待してくれたりした。 そしてみんな、どんどん美しくなっていった。 歩き方も、振る舞いも、話す内容も、みるみる成熟し、BelaVirinoメンバーは美容が持つ底力を実感した。  そして当日。 みんな少し緊張した面持ちで、それでも笑顔を振りまきながらやってきた。 300人ほどの観客が見守る中、MissDreamContestは開幕した。  ドレスアップした出場者たちが登場する度に歓声が上がった。まずは5人全員それぞれダンスパフォーマンス。 みんな違うジャンルで観客を楽しませてくれた。 その後なんと、日本の準ミスユニバースである西内ひろさんが特別ゲストとして登場し、会場が沸いた。 そしていよいよ、出場者全員の夢についてのスピーチ。 涙を流しながら自分の環境や、思いについて熱く語ってくれた。  会場は感動に包まれていた。 みんな余りにも素晴らしすぎて、本当に審査は難しかった。 日本で行ったWeb投票、会場投票、BelaVirinoメンバーの投票を合わせて、一位二位が1票差で決まった。 優勝は、エントリーナンバー3のアンジェリカ。 彼女は父親が刑務所にいて、今は叔父の家の屋根裏に家族8人で住んでいるので、教師になっていつか家族のための家を建てる事が夢だと語った。  そしてもしできることならダンサーにもなりたい、と。 普段ムードメーカーで常に笑顔の彼女が、スピーチの間はずっと涙を流していた。 他の出場者も「MissDreamContestを通じて自信がつき、以前よりももっと輝けるようになった」と語った。 今後も出場者の女の子とは継続的に関わり、彼女たちの夢の実現に少しでも貢献できるようサポートしていく。  こうして第1回MissDreamContestは大成功を収めた。 第2回は2015年9月、さらに素晴らしいコンテストにパワーアップして開催する予定だ。 少しずつ、でも確実に、女の子の輝きで世界を変えていく。

Thumb 11139711 783260415115368 996279590 n

セブ島通信 Vol.146 2015年05月号へ戻る